子持ち女性にとっての仕事

一昔前であれば、男性は社会に出て働き、女性は家庭を守るという考え方が当たり前でした。女性の専業主婦という言葉は戦後の高度経済成長期に誕生した言葉であり、歴史的に見ればわずか一世代前からのものです。それ以前は子どもを持った女性はどこかの会社に勤めて働くことはなかったものの、自分の田畑を耕したり、家事も家電がないので1日じゅう働きっぱなしであったため家庭にいたとはいえ専業主婦という概念はありませんでした。会社勤めをしていようが家庭にいようが、等しく労働していたわけです。そして現代では女性の社会進出がめざましいものになっています。経済的な面の理由もあるでしょうが、女性たちが家庭の中だけにとらわれず社会とも関わりを持ちたいと考え始めたことの表れではないでしょうか。そもそも結婚して子どもを産んで専業主婦で子育することになるとそれまで社会で働いていた経験を断絶することになります。一概には言えないでしょうが、子育てをすることに働いてきた経験が活かされることは、保育士でもやっていない限り意外に少ないものです。その保育士をやっていた人ですら自分の子どもを育てるということはやはり違う、ということを言っています。ですので、子育てしている女性の仕事というのは社会と繋がりを持つという意味はもちろん、子どもと2人で過ごす日常から離れる、気晴らしになるものなのです。今はまだ残念ながら働きたい子持ち女性が働く環境というのは整ってはいませんが、女性たちが強い意志を持つ姿勢を持ち続けることは重要な意味があると思います。